第70回全日本吹奏楽コンクール
    令和4年10月23日(日)/名古屋国際会議場センチュリーホール
     
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     高校・前半の部

    1
    東北 秋田県 秋田県立秋田南高等学校(指揮/奥山昇) ※2年連続32回目

    5/管弦楽のための協奏曲(三善晃/天野正道)

    朝一番、いきなり古豪バンドの登場です。「協奏曲」は1978年以来44年ぶりの再演になりますが、78年のときは同校が5年連続金賞受賞真っただ中でした。同作品はこれまで6回演奏されていますが、秋田南高・八戸北高・磐城高・湯本高(2回)・聖ウルスラ学院英智高と全て東北代表の高校バンドによる演奏になり、まさに東北らしい選曲と思いました。これまで金賞6回、銀賞17回、銅賞8回を受賞しています。


    2
    関西 大阪府 大阪府立淀川工科高等学校(指揮/出向井誉之) ※3年ぶり41回目

    2/大阪俗謡による幻想曲(大栗裕)

    昨年末の前顧問・丸谷先生の訃報は吹奏楽界に激震が走りました。昨年は大阪府大会シードながらも関西大会は出場を辞退、3年ぶりの出場はこの学校のファンにとっても朗報でしょう。指揮の出向井先生は淀工OBの方だそうですが、新生・淀工デビューを金賞で飾れるでしょうか。大阪俗謡は今回で11回目の選曲、過去10回は全て金賞であり、まさに淀工の十八番。これまで金賞32回、銀賞7回、銅賞1回を受賞しています。

    3
    東関東 千葉県 習志野市立習志野高等学校(指揮/織戸弘和) ※2年連続35回目

    2/「スペイン狂詩曲」より マラゲーニャ、祭り(M.ラヴェル/森田一浩)

    昨年、新しい指導者・織戸先生で全国金賞という見事な交代劇見せてくれた習志野。指導者が交代しても習志野サウンドはしっかりと受け継がれていることにファンとしては喜びを隠せません。スペインは93年・2000年に続き22年ぶり3回目の選曲で過去2回は金賞を受賞しています。過去2回は普門館での演奏でしたが、名古屋でのスペインは同校にとっては初となりますね。これまで金賞24回、銀賞10回を受賞しています。

    4
    北海道 北見地区 北海道遠軽高等学校(指揮/橋利明) ※4年ぶり10回目

    3/交響曲第1番「アークエンジェルズ」より(F.チェザリーニ)

    アークエンジェルズはチェザリーニ自身初となる交響曲作品であり、2016年に発表されました。全楽章演奏すると30分を超える大曲で、各楽章には「1.ガブリエル 2.ラファエル 3.ミカエル 4.ウリエル」とアークエンジェル(大天使)の名前がつけられています。全国大会では八王子高(17)、鹿児島桜丘中(18)、徳島城東中(19)によって演奏されています。これまで銀賞7回、銅賞2回を受賞しています。

    5
    東関東 千葉県 柏市立柏高等学校(指揮/石田修一) ※2年連続32回目

    1/リベラシオン(天野正道)

    1984年に全国初出場金賞というデビューを飾って以来、86・89年の支部落ちは挟みましたが、3出休以外の年は必ず全国出場を果たしている東関東御三家の一つ。リベラシオンとはフランスの日刊紙の名称で、福井県北陸高による委嘱作品。今年、酒井根中、柏高、文教大によって全国大会初演となります。同校は過去、天野作品を6回選曲し金賞5回を受賞するなど相性の良さが分かります。これまで金賞18回、銀賞12回、銅賞1回を受賞しています。

    6
    九州 長崎県 活水中学校・高等学校(指揮/杉町たまみ) ※2年連続4回目

    3/歌劇「トゥーランドット」より(G.プッチーニ/後藤洋)

    精華女子を退任した藤重先生が2015年に同校を指導し、その1年目に全国出場を決めたのは記憶に新しいですね。昨年から代表枠が4つになった九州支部において、確実に代表入りしているところは素晴らしいですね。精華女子・玉名女子に続く九州の女子高バンドとして存在感を示しています。トゥーランドットは毎年のように演奏されていますが、高校部門での金賞は2008年の東海大第四高(現:東海大附属札幌)を最後に出ていません。これまで銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。

    7
    四国 香川県 香川県立坂出高等学校(指揮/田所博) ※2年連続7回目

    2/ブリュッセル・レクイエム(B.アッペルモント)

    2017年から5大会連続出場。2016年のブリュッセルを襲った連続爆破テロ事件を題材にした作品で、「罪もなく」「冷酷に」「追悼」「新たな日」の4つの部分からなります。2017年にブラスバンド作品として発表され、その後吹奏楽版が出版されました。全国大会では2018年に初登場し3団体が演奏、2019年には全国大会で11団体が演奏するなど爆発的なブームを見せました。これまで銅賞6回を受賞しています。

    8
    西関東 埼玉県 埼玉栄高等学校(指揮/奥章) ※2年連続30回目

    3/歌劇「蝶々夫人」より(G.プッチーニ/宍倉晃)

    ここ10年ほど有名なオペラ作品を選曲し栄カラーを作り上げてきました。蝶々夫人は2014年以来8年ぶり2回目となりますが、前回は銀賞でした。金賞20回は今大会出場団体の中では淀川工科(32回)・習志野(24回)、東海大札幌(23回)に次ぐ受賞回数です。記念すべき30回目の全国大会を金賞で飾れることができるでしょうか。これまで金賞20回、銀賞8回、銅賞1回を受賞しています。

    9
    九州 福岡県 精華女子高等学校(指揮/櫻内教昭) ※2年連続24回目

    2/いにしえの時から(J.ヴァン・デル・ロースト)

    「いにしえ…」はもともとブラスバンド作品で、2010年に吹奏楽版が日本で世界初演された作品です。ヴァン・デル・ロースト作品は「スパルタクス」や「モンタニャール」が人気ありますが、本作品は全国大会では過去3団体しか演奏しておらず、今年は精華女子と静岡大学が取り上げます。本作品での初の金賞受賞となるか期待したいですね。これまで金賞14回、銀賞9回を受賞しています。

    10
    東京 東京都 東海大学付属高輪台高等学校(指揮/畠田貴生) ※2年連続16回目

    2/シンフォニエッタ第5番「火焔の鳥」(福島弘和)

    3出明け2014年から8大会連続出場。「火焔の鳥」は同校委嘱作品です。交響的狂詩曲(17)・響きの森(18)・アニマメアルーチェ(19)・憶いの刻(20)・風の時代(21)と6年連続での委嘱作品で福島氏とのコラボレーションが続いています。20年はコロナで中止となりましたが、毎回コンクールに新しい風を吹き込んでくれる同校には本当に頭が下がる思いです。昨年銀賞の雪辱を果たせるでしょうか。これまで金賞10回、銀賞5回を受賞しています。

    11
    西関東 埼玉県 埼玉県立伊奈学園総合高等学校(指揮/宇畑知樹) ※2年連続23回目

    2/バレエ音楽「三角帽子」より(M.de.ファリャ/森田一浩)

    埼玉御三家の1つで、1997年の全国大会初出場から3出休みを除けば、一度も支部大会落ちがなく連続して全国大会に出場しています。そして自由曲では初出場から一貫して編曲者・森田氏とのコラボレーションが続いており、レパートリーの拡大にも大きく貢献されました。森田氏は昨年他界されました。今後、新しいアレンジ作品の開拓がなくなるのは非常に残念ですね。三角帽子は2016年以来6年ぶり2回目となります。これまで金賞16回、銀賞5回、銅賞1回を受賞しています。

    12
    東北 宮城県 聖ウルスラ学院英智高等学校(指揮/及川博暁) ※3年ぶり6回目

    5/交響曲より(矢代秋雄/遠藤正樹)

    秋田南、磐城、湯本といった全国常連バンドの中に割って入り、東北代表としての認知度も高まってきていましたが、昨年はまさかの支部落ち。見事雪辱を果たしての代表返り咲きです。東北代表らしい選曲(課題曲5&邦人作品)路線を踏襲しており、今年も期待を裏切らない選曲です。ウルスラの専任編曲者とも言える遠藤氏アレンジによる交響曲にも期待したいと思います。これまで銀賞3回、銅賞2回を受賞しています。

    13
    中国 岡山県 明誠学院高等学校(指揮/稲生健) ※2年連続12回目

    4/幻想序曲「ロメオとジュリエット」(P.I.チャイコフスキー/藤田玄播)

    前半後半通じて唯一の課題曲4です。シェークスピア作品を様々な作曲家が音楽作品化していますが、この作品は1869年に発表されました。コンクール自由曲としては70年代〜90年代前半頃に人気が出ましたが、全国大会では白山中(84)、揖斐川中(85)、下松高(86)の3回しか演奏されておらず、実に36年ぶりの登場です。これまで金賞1回、銀賞8回、銅賞2回を受賞しています。

    14
    東海 愛知県 愛知工業大学名電高等学校(指揮/伊藤宏樹) ※2年連続44回目

    3/森の贈り物(酒井格)

    3出明け2013年から9大会連続出場、出場44回は高校部門では最多となります。「森の贈り物」は龍谷大学による委嘱作品で2003年に初演、同年の全国大会にも初登場しました。コルネットのソロが有名な作品ですね。前年は1976年以来2回目の銅賞に終わり、今年は雪辱に燃えていることと思います。これまで金賞16回、銀賞24回、銅賞2回を受賞しています。

    15
    北陸 石川県 石川県立金沢桜丘高等学校(指揮/寄島昭生) ※9年ぶり4回目

    1/バレエ音楽「ガイーヌ」より(A.I.ハチャトゥリアン/中原達彦)

    9年ぶりの代表復活おめでとうございます。今年、日本テレビの「笑ってコラえて!」でまた「吹奏楽の旅」が始まりましたが、2005年の金沢桜丘高の全国初出場のときは、ちょうど同校を密着していたことを思い出しました。指揮の寄島先生は今年から同校を指導、1年目で全国出場を果たしました。これまで金賞1回、銀賞2回を受賞しています。


    ※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。

     
     
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