第66回全日本吹奏楽コンクール
    平成30年10月20日(土)/名古屋国際会議場センチュリーホール

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    中学・前半の部

    1関西 兵庫県 宝塚市立中山五月台中学校(指揮/渡辺秀之) ※6年連続15回目

    3/歌劇「蝶々夫人」より(G.プッチーニ/宍倉晃、渡辺秀之)

    昨年は後半の一番最後の出演でしたが、今年は朝一番ですね。「蝶々夫人」は2幕もののオペラで、長崎を舞台に没落藩士令嬢の蝶々さんとアメリカ海軍士官ピンカートンとの恋愛の悲劇を描いた作品です。朝イチというコンディションは大変だと思いますが、快演を期待したいですね。これまで金賞2回、銀賞8回、銅賞4回を受賞しています。


    2東北 宮城県 仙台市立向陽台中学校(指揮/佐藤啓子) ※6年ぶり3回目

    4/交響曲第3番より (J.バーンズ)

    指揮者の佐藤先生は昨年から向陽台を指導されており、赴任1年目で支部大会金賞、2年目で全国復活を果たしました。過去に指導されていた中山中、上杉山中を東日本大会に導いた実績があるようです。バーンズの3番はこれまで9団体が演奏していますが、金賞は2005年の湯沢北中の1団体のみです。これまで銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。

    3東北 宮城県 仙台市立第一中学校(指揮/阿部正志) ※2年連続2回目

    2/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より 夜明け、全員の踊り(M.ラヴェル/佐藤正人)

    初出場から連続代表です。自由曲としては定番のダフニスですが、これまで中学部門でのべ40団体によって演奏されてきましたが、2011年以来7年ぶりの登場となりました。また中学での金賞は2010年(水戸四中)を最後に出ていません。昨年とは指揮者が変わっていますが、しっかり連続代表を射止めるところは素晴らしいですね。銅賞1回を受賞しています。

    4北陸 福井県 福井市成和中学校(指揮/長谷川季美) ※49年ぶり9回目

    4/ウインドオーケストラのためのマインドスケープ(高昌帥)

    順位制だった頃の1962〜1969年に8年連続全国出場をしていた名門バンドが復活しました。49年ぶりの全国出場は関係者にとっては歓喜でしょう。福井市内の中学校としても、1980年(森田中)以来、38年ぶりです。マインドスケープはA-Winds奈良アマチュアウィンドオーケストラ委嘱作品で、全国大会には2007年に初登場して以来、今年まで12年連続で登場しています。福井県の中学からは1984年(鯖江中)を最後に金賞が出ていません。

    5東海 長野県 松本市立鎌田中学校(指揮/塚田理恵) ※13年ぶり6回目

    3/天雷无妄(天野正道)

    13年ぶりの全国出場です。指揮の塚田先生は昨年まで明善中を指導されておりB部門に参加されていました。今年鎌田中に赴任1年目。A部門出場も初という中、全国出場を果たしました。自由曲"てんらいむぼう" は2013年の浜松交響吹奏楽団・創立40周年記念委嘱作品。六十四卦という、占いのひとつで儒教の基本経典でもある易で用いられる64の基本図象の中の25番目にあたるのが「天雷无妄」。「自然のままに、流れのままに、成り行き任せが良い」といった意味とのことです。これまで金賞2回、銀賞3回を受賞しています。

    6西関東 埼玉県 川口市立青木中学校(指揮/中畑裕太 ) ※4年連続4回目

    4/ウィンドオーケストラのためのマインドスケープ(高昌帥)

    初出場から貫禄の連続代表。すでに西関東の顔になりましたね。マインドスケープはA-Winds奈良アマチュアウィンドオーケストラ委嘱作品で、全国大会には2007年に初登場して以来、今年まで12年連続で登場しています。激戦区西関東代表としてはそろそろ金賞も欲しいところです。これまで銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。

    7中国 広島県 広島市立東原中学校(指揮/古本茂) ※初出場

    3/バレエ音楽「中国の不思議な役人」より(B.バルトーク/加養浩幸)

    古本先生は2012年から東原中を指揮され、2015年に支部大会初出場で銀賞。2016、2017年と支部大会2年連続金賞と着実にステップアップしてついに全国初出場を射止めました。役人はハンガリーの詩人レンジェルによる「グロテスクなパントマイム」のための舞台音楽であり、現代風な表現をすれば「R指定」の作品です。中学部門では2010年(敷島中)以来8年ぶりの登場です。中学部での金賞バンドはまだ出ていません。

    8北海道 函館地区 北斗市立上磯中学校(指揮/中條淳也) ※4年連続5回目

    3/ブリュッセル・レクイエム (B.アッペルモント)

    2016年3月22日にベルギーの首都・ブリュッセルの空港と駅において発生した連続爆破テロ事件への鎮魂曲です。昨年発表され、今年のコンクールでは各支部大会で6団体が取り上げました。そのうち3団体(上磯中、精華女子高、名取交響吹)が全国大会に進みました。上磯中は、ルイブージョワー(15)、華麗なる舞曲(16)、ワインダークシー(17)と中学生らしからぬ選曲と圧倒的な演奏で連続金賞。これまで金賞4回を受賞しています。

    9東京 東京都 小平市立小平第三中学校(指揮/澤矢康宏) ※5年連続14回目

    3/永刧の翼 〜ジョン・フレミングの法則(八木澤教司)

    「永劫の翼」は愛工大名電高による委嘱作品で2015年に全国大会初演されて以来の登場となりました。ジョン・フレミングとは物理で有名な「フレミングの右手の法則、左手の法則」のフレミングですね。八木澤作品が中学部門で演奏されるのは今回は初となります。これまで金賞9回、銀賞4回を受賞しています。

    10九州 福岡県 福岡市立城南中学校(指揮/小寺聡) ※初出場

    4/復興(保科洋)

    初出場おめでとうございます。今年は16年ぶりに支部大会出場を果たし、そのまま全国出場を射止めてしまいました。「復興」はヤマハ吹奏楽団創立50周年記念委嘱作品であり、2010年1月に同バンドにより初演されました。同年、ヤマハが全国大会初演した後、爆発的に人気を博した作品で、2012年以降は毎年支部大会で20団体以上によって演奏されています。2010年から毎年全国大会にも登場しており、自由曲としても定番化してきました。

    11四国 徳島県 徳島市城東中学校(指揮/藤本澄代) ※2年連続2回目

    3/バレエ音楽「サロメの悲劇」より(F.シュミット/佐藤正人)

    「サロメの悲劇」は、1907年に詩人ロベール・デュミエールが構成した黙劇(パントマイム)の付随音楽として、20名ほどの小オーケストラのために書かれました。2幕7場、 演奏時間約60分の原典版から30分ほどの部分を大編成オーケストラ用に改編した組曲版が元になっています。指揮の藤本先生は2012年に国府中で「サロメの悲劇」を演奏し全国大会に出場されています。

    12中国 山口県 防府市立桑山中学校(指揮/中村武司) ※7年連続14回目

    2/風を織る 〜吹奏楽のためのセレナード(鈴木英史)

    25名の小編成ながら見事代表を射止めました。これで4年連続での鈴木作品での出場です。同校にとっては十八番でしょうか。自由曲「風を織る」は第29回国民文化祭・あきた2014「湯沢に集う音楽の祭典」記念委嘱作品として作曲され、2014年11月2日、湯沢市文化会館において、国民文化祭特別吹奏楽団により初演されました。全国大会では今回が初演となります。これまで金賞6回、銀賞7回を受賞しています。

    13東関東 千葉県 柏市立酒井根中学校(指揮/板垣優麻) ※5年連続14回目

    2/パラフレーズ・パァ 《スタティック・エ・エクスタティック》 アヴェック・アン・プロローグ・エ・レピローグ(天野正道)

    自由曲は元々、川崎市立東橘中学校吹奏楽部委嘱作品で『パラフレーズ・パァ「スタティック・エ・エクスタティック」アヴェック・レピローグ』という曲名でしたが、2016年に土気シビックWOが新たにレコーディングする際、「プロローグ」が追加されました。昨年、市立柏高校が全国大会初演を行いましたが、今年は各支部大会で6団体が演奏し、そのうち3団体(酒井根中、姪浜中、玉名女子高)が全国出場を果たしました。酒井根中は2006年の出場から3出休みを挟んで連続金賞という驚異の成績を残しています。これまで金賞11回、銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。

    14西関東 埼玉県 朝霞市立朝霞第一中学校(指揮/外ア三吉) ※2年ぶり3回目

    3/歌劇「マノン・レスコー」より(G.プッチーニ/宍倉晃)

    昨年はまさかの支部大会金賞で終わり連続出場を逃しました。歌劇「マノン・レスコー」はプッチーニの3作目にあたる歌劇で1892年に発表されました。プッチーニ作品のコンクールでの登場回数は「トゥーランドット」や「トスカ」に次いで3番手。2010年に埼玉栄高が宍倉版を全国大会で演奏した後、全国的にも人気が高まりました。これまで金賞1回、銀賞1回を受賞しています。

    15東海 静岡県 浜松市立開成中学校(指揮/加藤幸太郎) ※2年ぶり5回目

    4/交響的断章 〜ソロティンパニーとウィンドオーケストラのための〜(内藤友樹)

    昨年まさかの支部大会落ちとなり連続出場を逃しましたが、見事雪辱を果たしての復活です。しかも今年は開成中学校による委嘱作品《交響的断章》を引っ提げての全国大会初演です。内藤氏はこれまで多くの団体の委嘱作品を手掛けてきましたが、全国大会に初登場となりました。今年は、開成中の他に、札幌ブラスバンドが「メタモルフォーゼ」という作品を披露します。これまで金賞1回、銀賞3回を受賞しています。


    ※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。



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