第70回全日本吹奏楽コンクール
    令和4年10月30日(日)/北九州ソレイユホール
     
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     職場一般・前半の部

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    東関東 神奈川県 横浜ブラスオルケスター(指揮/近藤久敦) ※2年連続16回目

    4/交響曲第4番より(D.マスランカ)

    強豪バンドがいきなり朝一番の登場です。交響曲第4番は単一楽章の作品です。2017年に亡くなったマスランカは吹奏楽において交響曲、協奏曲、アンサンブル作品等50作以上を残し、現代吹奏楽のレパートリーを広げてきました。横浜BOの演奏は支部大会で聞かせて頂きましたが、まさに圧巻のサウンドだったのを覚えています。2017年に続いての朝一番。このときはローエングリンを演奏して金賞でした。2回目の朝イチ金賞なるか期待しています。これまで金賞10回、銀賞5回を受賞しています。


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    東北 宮城県 名取交響吹奏楽団(指揮/宍戸篤) ※2年連続26回目

    3/「ウェスト・サイド・ストーリー」より シンフォニックダンス(L.バーンスタイン/P.ラヴェンダー)

    昨年は東北代表にはなったものの、新型コロナの影響により全国大会は欠場。会場では録音演奏が流されて審査対象外となりました。自由曲は1961年アカデミー賞を総ナメにしたミュージカル映画作品。昨年、スピルバーグ監督がリメイクされたのも記憶に新しいですね。全国大会では天王寺川中(08)、武生商業高(18)のみで、職場一般部門では初登場(※91年に市川交響吹奏楽団が5金特別演奏で披露)となります。これまで金賞9回、銀賞13回、銅賞2回を受賞しています。

    3
    東北 宮城県 泉シンフォニックウインドオーケストラ(指揮/荒井富雄) ※4年ぶり9回目

    2/バレエ音楽「シバの女王ベルキス」より ソロモンの夢、狂宴の踊り(O.レスピーギ/小長谷宗一)

    「シバの女王ベルキス」はレスピーギが最後に手掛けたバレエ音楽で、自由曲レパートリーとしてもゆるぎないものとなっています。1988年に東北学院大学が全国大会初演をして以来、瞬く間に人気曲となっていきます。同バンドとしては1998年にベルキスを選曲していますがこの時は宮城県大会金賞に終わっています。24年ぶりの再演で全国復活となりました。ここ10年来、東北代表からの金賞は名取交響吹、大曲吹のみですが、そろそろ泉SWOも金賞が欲しいところですね。これまで銀賞5回、銅賞3回を受賞しています。

    4
    北海道 函館地区 上磯吹奏楽団(指揮/澤邊諒) ※3年ぶり8回目

    3/森の贈り物(酒井格)

    「森の贈り物」は龍谷大学による委嘱作品で2003年に初演され、同年の全国大会にも初登場しました。コルネットのソロが有名な作品です。上磯吹は昨年も「森の贈り物」を自由曲として選曲し函館地区大会を勝ち抜き北海道大会への出場を決めていましたが、新型コロナの影響を考慮し道大会を辞退しました。今年は同じ自由曲でのリベンジで、見事全国出場を決めましたね。昨年の思いも合わせて全国大会での健闘を祈りたいと思います。これまで銅賞7回を受賞しています。

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    東京 東京都 創価グロリア吹奏楽団(指揮/中村睦郎) ※2年連続16回目

    5/吹奏楽のための風景詩「陽が昇るとき」より(高昌帥)

    過去15回の出場のうち金賞14回という驚異的な成績を残しています。出場回数における金賞受賞率93%は今大会ではトップクラスの実績といえます。「陽が昇るとき」は「1.衝動、2.情緒、3.祈り、4.陽光」の全4楽章から成り、元々は別々の4団体の委嘱作品を一つの組曲として完成させたもので、「衝動」は創価学会関西吹、「陽光」は宝塚市吹による委嘱作品です。これまで金賞14回、銀賞1回を受賞しています。

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    四国 愛媛県 愛媛交響吹奏楽団ウェーブ(指揮/柿並陽子) ※23年ぶり2回目

    3/組曲「ガリレオ衛星」(三澤慶)

    実に23年ぶりの代表復活。指揮の柿並氏は松山南中を指導され全国大会に5回出場されていますね。2017年より愛媛交響吹奏楽団ウェーブの指揮者に就任し、悲願の全国復活を成し遂げました。職場一般部門では初となりますね。「ガリレオ衛星」は富山県コンツェルテ・エロイカの委嘱作品で2017年に初演された作品です。個性あふれる4つの衛星(イオ、カリスト、ガニメデ、エウロパ)をテーマに構成されています。全国大会初演となります。これまで銅賞1回を受賞しています。

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    東海 愛知県 Nisshin Wind Orchestra(指揮/清野雅子) ※2年連続3回目

    3/交響詩「ローマの噴水」より(O.レスピーギ/清野雅子)

    初出場から3大会連続出場です。2018年にコンクール初参加で支部大会金賞、2019年には全国初出場、2021年には全国初金賞と、着実にステップアップしています。今年、東海大会を会場で聞かせていただきましたが、色彩豊かな美しいサウンドの噴水に魅了されたのを覚えています。職場一般部門での「ローマの噴水」での金賞バンドは豊島区吹(94年)、ブリヂストン(05年)の2団体のみです。これまで金賞1回、銀賞1回を受賞しています。

    8
    北陸 富山県 ムジカグラート氷見(指揮/瀬尾宗利) ※3年ぶり3回目

    3/宇宙の音楽(P.スパーク)

    「宇宙の音楽」は元々はブラスバンド作品として2004年に発表され、後にスパーク自身によって吹奏楽版が発表されました。実は吹奏楽版の世界初演は大阪市音楽団によって05年に行われ、以降自由曲レパートリーとしても広まりました。全国大会に登場したのは2007年(精華女子高)ですが、職場一般部門では東芝府中(07)・名取交響吹(09)・東京隆生(13)・大曲吹(15)の4団体のみで7年ぶりの登場です。これまで銅賞2回を受賞しています。

    9
    中国 広島県 NTT西日本中国吹奏楽クラブ(指揮/金田康孝) ※3年ぶり52回目

    2/組曲「ハーリ・ヤノーシュ」より(Z.コダーイ/G.C.バイナム)

    昨年は新型コロナの影響でコンクール不参加、3年ぶりの出場です。52回出場は全部門通じて最多出場となります。「ハーリ・ヤーノシュ」は70年代〜90年代に全国大会によく登場した作品です。今回2002年(NTT中国)以来20年ぶりの登場となります。2009年に職場と一般部門が統合して以来、まだ金賞を受賞していません。悲願の金賞を期待しています。これまで金賞7回、銀賞28回、銅賞7回を受賞しています。

    10
    九州 福岡県 西区市民吹奏楽団(指揮/松井裕子) ※2年連続5回目

    3/ラッキードラゴン 〜第五福竜丸の記憶〜(福島弘和)

    2017年の初出場以来5大会連続出場、九州の一般バンドとして唯一の金賞受賞バンドです。「ラッキードラゴン」は春日部共栄高による委嘱作品。ビキニ環礁で行われた水爆実験により被曝してしまった第五福竜丸の物語を描いた作品で、2009年に春日部共栄が全国大会初演した後、多くの団体が取り上げるようになりました。福島作品の自由曲レパートリーの中では最も演奏されている作品です。これまで金賞1回、銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。

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    西関東 埼玉県 伊奈学園OB吹奏楽団(指揮/宇畑友樹) ※6年ぶり7回目

    2/楽劇「サロメ」より 七つのヴェールの踊り(R.シュトラウス/森田一浩)

    西関東のツートップの一つ川越奏和を退けての代表、喜びもひとしおでしょう。前身の「伊奈学園総合高等学校吹奏楽部OB会吹奏楽団」は1992年に創立とのことですので、今年は楽団創立30周年の記念の年になりますね。サロメは管弦楽作品の自由曲レパートリーとしては、「ローマの祭り」「ダフニスとクロエ」に次いで演奏回数を誇る人気曲です。創立30周年を全国復活金賞で飾れるでしょうか。これまで金賞2回、銀賞2回、銅賞2回を受賞しています。

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    関西 大阪府 創価学会関西吹奏楽団(指揮/伊勢敏之) ※2年連続22回目

    3/ピース、ピースと鳥たちは歌う(伊藤康英)

    「ピース〜」は創価大学パイオニア吹奏楽団委嘱で、パブロ・カザルスの「鳥の歌」に啓発を受けて作曲された作品です。今年は松陽高、神奈川大、創価学会関西吹の3団体が取り上げています。指揮の伊勢氏は今年で15回の全国大会出場で「長年出場指揮者表彰」を受けられます。金賞19回は一般バンドとしてはアンサンブルリベルテに次ぐ受賞回数です。記念の年を20回目の金賞で飾れるでしょうか。これまで金賞19回、銀賞2回を受賞しています。

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    関西 兵庫県 尼崎市吹奏楽団(指揮/田中弘) ※2年連続31回目

    2/ミュージカル「レ・ミゼラブル」より(C.M.シェーンベルク/森田一浩)

    2013年に「レミゼ」が全国大会に登場(春日部共栄高・伊奈学園総合高)して以来、自由曲レパートリーとして広まってきました。職場一般の部で「レミゼ」が登場したのは2014年(札幌BB)以来2回目です。指揮の田中氏はトランペット奏者。Osaka Shion WOの楽団長を経て、尼崎市吹には2019年指導者、2020年に音楽監督・常任指揮者に就任されました。尼崎市吹は1999年を最後に金賞から遠ざかっています。これまで金賞16回、銀賞12回を受賞しています。




    ※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。

     
     
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