第72回全日本吹奏楽コンクール 令和6年10月20日(日)/宇都宮市文化会館 |
|
![]() Back |
高校・前半の部 |
|
1 | 東北 福岡県 福島県立磐城高高等学校(指揮/橋本葉司) ※2年ぶり23回目 |
4/白磁の月の輝宮夜(樽屋雅徳) | |
同バンドにとっては初の樽屋作品での出場ですね。「白磁の月の輝宮夜(かぐや)」は幕張総合高による委嘱作品。日本人なら誰でも知っている「かぐや姫」を題材とした作品です。冒頭のフルート群のソリ、箏(そう)を思わせるようなハープ、曲間の和太鼓アンサンブル等聞かせ所見せ所がたくさんあり、非常に楽しみです。2015年を最後に金賞から遠ざかっています。朝イチというハンデはありますが、目の覚めるような快演を期待しています。これまで金賞6回、銀賞14回、銅賞2回を受賞しています。 | |
2 | 北海道 札幌地区 札幌日本大学高等学校(指揮/木田恵介) ※3年ぶり9回目 |
3/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より 夜明け、全員の踊り(M.ラヴェル/佐藤正人) | |
22年・23年と支部大会金賞止まりでしたが、雪辱を果たしての代表返り咲きとなりました。「ダフニス」は自由曲の定番ですが、今年は全部門通じて札幌日大高唯一の選曲です。指揮の木田先生は、厚別北中、札幌日大高を指揮して今回が15回目の全国大会出場となりますので、長年出場指揮者表彰でしょうか。15回目の出場を初の金賞で飾りたいところです。これまで銀賞4回、銅賞4回を受賞しています。 | |
3 | 北陸 石川県 金沢学院大学附属高等学校(指揮/斉藤忠直) ※初出場 |
3/スペイン狂詩曲より 夜への前奏曲、祭り(M.ラヴェル/森田一浩) | |
今大会高校部門では唯一の初出場です。指揮の斉藤先生は金沢桜丘高、小松明峰高を指導されて4度の全国大会を経験済み。桜丘高時代に「笑ってコラえて・吹奏楽の旅」に出演されましたので、記憶に残っている方も多いでしょう。2017年から同校を指導し、2021年支部大会初出場し、同年〜2023年で支部大会金賞を経て、念願の全国代表を射止めました。今回、前半部門で3団体がスペイン狂詩曲を取り上げますが、同曲対決にも注目したいところです。 | |
4 | 西関東 埼玉県 埼玉県立伊奈学園総合高等学校(指揮/宇畑知樹) ※4年連続25回目 |
1/アルプス交響曲より(R.シュトラウス/森田一浩) | |
2003年以来21年ぶり2回目のアルプス交響曲。自由曲としての人気は衰えず毎年全国でコンスタントに選曲されています。アルプスでの全国金賞は03年の同校が最後であり、それ以降金賞は出ていません。同校の25回の出場は全て編曲作品なのですが、最初の95年・96年を除いて、97年以降の自由曲は全て森田一浩氏編曲によるものです。ここまで一貫しているのは伊奈学園だけだと思います。これまで金賞16回、銀賞7回、銅賞1回を受賞しています。 | |
5 | 九州 鹿児島県 鹿児島県立松陽高等学校(指揮/立石純也) ※4年連続10回目 |
1/宇宙の音楽(P.スパーク) | |
「宇宙の音楽」は1992年、ヨークシャー・ビルディング協会バンド(現ハモンズ・ソルテア・バンド)の委嘱作品で元々はブラスバンドのための作品です。2005年に作曲者本人の手により吹奏楽に改訂され大阪市音楽団が世界初演を行いました。今回、高校部門では3団体(松陽、近大付属、坂出)がこの作品を演奏しますので、各校のカラーにも注目ですね。これまで金賞2回、銀賞6回、銅賞1回を受賞しています。 | |
6 | 九州 福岡県 精華女子高等学校(指揮/櫻内教昭) ※4年連続26回目 |
3/フラターニティー(T.ドゥルルイエル) | |
フラターニティーは「友愛」という意味の言葉です。1906年に起きた石炭採掘の大事故であるクリエール炭鉱事故を題材にした作品で、元はブラスバンド向けの楽曲でした。2022年にノール=パ・ド・カレーの鉱業盆地のユネスコ世界遺産登録10周年を記念して吹奏楽版として発表されました。今年は精華女子の他に福岡工業大学、名取交響吹奏楽団も同曲を選曲しており、全国大会初演となります。櫻内先生の顧問10年目の年を金賞で飾りたいですね。これまで金賞15回、銀賞10回を受賞しています。 | |
7 | 東海 愛知県 愛知工業大学名電高等学校(指揮/伊藤宏樹) ※4年連続46回目 |
4/ディオニソスの祭り(F.シュミット/鈴木英史) | |
出場46回は高校部門では歴代最多出場数です。シュミットが作曲したギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団用編成に寄る原曲は、多くのサクソルン族楽器が指定され100名近い奏者が必要でした。2011年に鈴木氏による校訂版が発表され、より取り組み易い楽曲になったと思います。同校のディオニソスは1981年(名古屋電気高)以来2回目ですね。高校部門でのディオニソスによる金賞は09年(磐城高)を最後に出ていません。これまで金賞17回、銀賞25回、銅賞2回を受賞しています。 | |
8 | 四国 香川県 香川県立坂出高等学校(指揮/田所博) ※4年連続9回目 |
1/宇宙の音楽(P.スパ−ク) | |
「宇宙の音楽」は1992年、ヨークシャー・ビルディング協会バンド(現ハモンズ・ソルテア・バンド)の委嘱作品で元々はブラスバンドのための作品です。2005年に作曲者本人の手により吹奏楽に改訂され大阪市音楽団が世界初演を行いました。高校部門では3団体(松陽、近大付属、坂出)による同曲対決にも注目です。四国代表の顔として定着していますが、残念ながら全国では殻を破れずにいる印象です。これまで銅賞8回受賞しています。 | |
9 | 東関東 千葉県 千葉県立幕張総合高等学校(指揮/伊藤巧真) ※2年連続4回目 |
3/スペイン狂詩曲より 夜への前奏曲、祭り(M.ラヴェル/伊藤巧真) | |
同校にとって初の全国大会連続出場となります。スペイン狂詩曲の編曲は森田版と八田版が人気が高いのですが、顧問の伊藤先生自らの編曲での登場です。この版は全国大会初登場となります。今回、前半部門で3団体がスペイン狂詩曲を取り上げますが、編曲の異なる同曲対決にも注目したいところです。これまで金賞3回受賞しています。 | |
10 | 関西 大阪府 大阪桐蔭高等学校(指揮/梅田隆司) ※4年連続15回目 |
2/ミュージカル「オペラ座の怪人」より Hannnibal、Angel Of Music、All Ask Of You、 Think of me、The Point Of No Return、Down Once More...(A.ロイド・ウェバー/郷間幹男) |
|
前半では唯一の課題曲2。「オペラ座の怪人」は日本で最も認知度の高いミュージカル作品の一つと思います。コンクール自由曲として2000年前半から登場し、支部大会等でも演奏されていますが、意外にも今回が全国大会初演となります。関西大会のライブ配信では自由曲のみ配信されませんでした、全国大会でも同様だとしたら残念ですね。これまで金賞6回、銀賞8回を受賞しています | |
11 | 中国 岡山県 岡山学芸館高等学校(指揮/中川重則) ※4年連続21回目 |
1/組曲「オセロ」より V. オセロとデスデモーナ、W. 延臣たちの入場、X. デスデモーナの死、終曲(A.リード) | |
22年(エルサレム賛美)、23年(アルメニアンダンス2)に続いて3年連続でのリード作品です。オセロという選曲は管理人の世代の心を鷲掴みにしています。全国大会では2001年(広島大)以来実に23年ぶりの登場ですが、高校部門に至っては88年(嘉穂高)以来36年ぶりの登場です。コンクールでは第1・3・4楽章を選曲するのが定番ですが、第5楽章を持ってくるあたり、非常に楽しみですね。これまで金賞9回、銀賞5回、銅賞6回を受賞しています。 | |
12 | 東海 静岡県 浜松聖星高等学校(指揮/土屋史人) ※4年連続11回目 |
3/吹奏楽のためのヴェリタス(高昌帥) | |
ヴェリタスは浜松聖星高による委嘱作品で2021年に発表されました。題名のヴェリタス(VERITAS)(ラテン語で真理という意)は同校の校章にも刻まれているそうで、まさに聖星高の理念そのものを表現した作品のようですね。自分たちの学校の理念がタイトルになった作品を全国大会で披露する喜びはひとしおでしょう。さて東海代表の顔としては十分に定着しましたが、悲願の金賞受賞を達成できるでしょうか。これまで銀賞8回、銅賞2回を受賞しています。 | |
13 | 東京 東京都 八王子学園八王子高等学校(指揮/梨晃) ※6年ぶり6回目 |
3/吹奏楽のための交響曲「モンタージュ」より(P.グレイアム) | |
全国大会で5大会連続金賞だった東海大菅生をおさえ、6年ぶりの代表返り咲きです。数年前には日本テレビの「笑ってコラえて」でも取材されるなど、全国的に認知された学校かもしれません。東京都大会では上位2校に阻まれてきましたが悲願の全国復活は嬉しいでしょう。「モンタージュ」は全3楽章からなる元々はブラスバンドのための作品で94年に発表されましたが、2004年に吹奏楽版に改訂されました。2017年(岡山学芸館)以来7年ぶりの登場です。これまで銀賞4回、銅賞2回を受賞しています。 | |
14 | 西関東 埼玉県 春日部共栄高等学校(指揮/織戸祥子) ※4年連続19回目 |
3/スペイン狂詩曲より マラゲーニャ、祭り(M.ラヴェル/中村睦郎) | |
昨年、指揮が織戸先生になってから初の金賞を受賞しました。勢いにのって連続金賞といきたいところです。今回、前半部門で3団体がスペイン狂詩曲を取り上げますが、3校とも編曲者が異なります。中村氏編曲のスペインは比較的珍しく、09年の小平第三中以来2回目の登場です。これまで金賞6回、銀賞11回、銅賞1回を受賞しています。 | |
15 | 東北 宮城県 聖ウルスラ学院英智高等学校(指揮/及川博暁) ※3年連続8回目 |
3/交響的変容(三善晃/遠藤正樹) | |
交響的変容は2019年以来2回目の選曲です。交響的変容は三善氏が25歳の時に発表した作品ですが、2年後に「交響三章」が発表されたために、日の目を見ないままになっていたとも言われています。2019年の時は著作権の都合で実況録音CDには収録されませんでしたが、今年も未収録になるみたいですね。おそらくライブ配信でも課題曲のみになると思われます。これまで銀賞3回、銅賞4回を受賞しています。 | |