第72回全日本吹奏楽コンクール
    令和6年10月20日(日)/宇都宮市文化会館
     
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     高校・後半の部

    1
    九州 長崎県 活水中学校・高等学校(指揮/杉町たまみ) ※4年連続6回目

    3/ル・シャン・ドゥ・ラムール・エ・ドゥ・ラ・プリエール(愛と祈りの歌)(松下倫士)

    支部大会では朝一番の出演順ながらも、しっかりと連続代表です。大阪・精華高等学校の委嘱作品として2018年に初演されました。2019年にアンサンブルリベルテによって全国大会初演され、コロナ中止の翌年2021年から全国各地で演奏されるようになります。今年も30を超える団体が選曲し、船橋市立海神中と活水中高の2団体が全国出場を果たしました。これまで銀賞3回、銅賞2回を受賞しています。


    2
    東北 秋田県 ノースアジア大学明桜高等学校(指揮/石崎聖也) ※2年連続2回目

    3/交響曲第1番「悪魔の聖書」より V. 巨大な赤いドラゴン U. 世捨て人ヘルマン W. 聖なる都市 (J.デイヴィッド)

    昨年、東北大会の大波乱とまで言われた初出場でしたが、しっかりと2年連続で代表入りするところは素晴らしいですね。「悪魔の聖書」は2019年に作曲され、2021年12月、昭和音楽大学吹奏楽団(指揮・福本信太郎)第22回定期演奏会にて日本初演されました。全4楽章で構成され、全てを演奏すると約30分かかる楽曲です。明桜高は楽章を入れ替えて演奏するようですね。銀賞1回を受賞しています。

    3
    四国 愛媛県 愛媛県立伊予高等学校(指揮/池田努) ※2年連続28回目

    1/シンフォニエッタ第4番「憶いの刻」(福島弘和)

    「憶いの刻」は2020年の東海大高輪台高の委嘱作品。昨年の「火焔の鳥」に続いて福島作品となります。四国の金賞は91年(伊予高)、98年(土佐女子高)の2回だけですし、2013年から昨年まで四国代表は2校とも銅賞が続いております。奮起を期待したいですね。これまで金賞1回、銀賞3回、銅賞23回を受賞しています。

    4
    東海 愛知県 聖カタリナ学園光ヶ丘女子高等学校(指揮/日野謙太郎) ※4年連続22回目

    2/交響曲第3番より(J.バーンズ)

    光ヶ丘といえば新曲開拓という印象が強かったですが、今年は人気曲バーンズの3番とは意外でした。東海大会では朝日新聞社賞(グランプリ)も受賞し、全国大会でも期待大ですね。交響曲第3番での金賞は全部門通じて05年(湯沢北中)、22年(上磯中)の2団体のみです。高校部門での初の金賞となるか注目ですね。これまで金賞3回、銀賞15回、銅賞3回を受賞しています。

    5
    九州 熊本県 玉名女子高等学校(指揮/米田真一) ※4年連続15回目

    1/カタリナの神秘の結婚(2023年版)(樽屋雅徳)

    「カタリナ〜」は宝塚市吹委嘱作品で、イタリアルネサンス期の画家コレッジョの作品『聖カタリナの神秘の結婚と聖セバスティアヌス』をモチーフに作曲されました。名古屋会場とは相性も良く、2012年から昨年まで10大会連続金賞受賞という脅威の成績を残しています。宇都宮でもその連続記録を更新できるでしょうか。米田先生は玉名女子高と玉名ウインドを指揮し今回で15回目の全国大会となりますので、長年指揮者賞受賞かと思います。これまで金賞10回、銅賞4回を受賞しています。

    6
    中国 島根県 出雲北陵高等学校(指揮/原田実) ※2年連続16回目

    3/エルフゲンの叫び(G.ローレンス)

    自由曲は北欧の獰猛な戦士の故郷である神話上の王国エルフゲンの情景を描いたものです。この作品が全国大会で演奏されたのは福工大城東高(06年)、鹿児島情報高(12年)、九州情報大(16年)の3団体のみなのですが、すべて屋比久勲氏の指揮によるものです。今回、屋比久氏以外の指揮による初のエルフゲンとなります。これまで金賞2回、銀賞5回、銅賞8回を受賞しています。

    7
    中国 岡山県 明誠学院高等学校(指揮/稲生健) ※4年連続14回目

    4/バレエ音楽「ガイーヌ」より
     序奏、バラの乙女たちの踊り、アイシェの孤独、剣の舞、収穫祭(A.I.ハチャトゥリアン/林紀人)

    2002年に全国大会初出場金賞以来、金賞に届いていないのですが、個人的に非常に好きなサウンドのバンドの一つです。一貫して管弦楽編曲作品を選曲していますが、ここ数年は藤田玄播版など懐かしい版に懐かしさを感じていました。今回も自由曲の定番「ガイーヌ」ですが、ブームの火付け役となった林紀人版ですね。高校部門でのガイーヌでの金賞は2006年(東海大高輪台)が最後で、それ以降出ていません。これまで金賞1回、銀賞10回、銅賞2回を受賞しています。

    8
    東関東 千葉県 習志野市立習志野高等学校(指揮/織戸弘和) ※4年連続37回目

    3/バレエ音楽「三角帽子」より(M.d.ファリャ/石津谷治法)

    金賞25回は今大会では最多受賞、歴代で見ても淀工の32回受賞に次いで2番目。1981年の初出場以降、特別演奏や3出休を挟んで一度も途切れることなく全国出場という名実ともに名門バンド。過去出場で、祈りとトッカータ(82)交響的詩曲《地底》(84)の2回が吹奏楽オリジナル作品だった以外は全て管弦楽編曲作品を取り上げています。三角帽子は2016年以来8年ぶり2回目の選曲です。これまで金賞25回、銀賞11回を受賞しています。

    9
    東京 東京都 東海大学付属高輪台高等学校(指揮/畠田貴生) ※4年連続18回目

    1/シンフォニエッタ第6番「息吹の花」(福島弘和)

    7大会連続での福島への委嘱作品で全国大会初演となります。6作目のシンフォニエッタシリーズも非常に楽しみで注目の選曲です。毎年委嘱作品を発表し、全国大会で素晴らしいパフォーマンスをする同校には本当に頭の下がる思いです。昨年まで2年連続で金賞。これまでは3年連続金賞が最高となっていますが、自己記録の4年連続につなげるためには今年の3年連続を達成しなくてはいけません。期待したいところです。これまで金賞12回、銀賞5回を受賞しています。

    10
    北海道 札幌地区 東海大学付属札幌高等学校(指揮/井田重芳) ※4年連続41回目

    4/ドラゴンの年(2017年版)(P.スパーク)

    連続出場する名門バンドがひしめく高校部門では、ある時期で指揮者も交代していくものですが、初出場から指揮者が変わらず41回目というのは驚きを隠せません。ドラゴンの年は1984年にブラスバンド作品として発表され、86年には吹奏楽版が発表されました。その後、2017年にシエナウインドオーケストラの委嘱改訂版が発表されました。広く認知され今年は全国各地で40を超える団体に演奏されましたが、唯一東海大札幌が全国に駒を進めました。これまで金賞24回、銀賞14回、銅賞2回を受賞しています。

    11
    北陸 富山県 富山県立富山商業高等学校(指揮/小西衛) ※2年連続34回目

    1/歌劇「トゥーランドット」より(G.プッチーニ/後藤洋)

    今年はプッチーニの没後100年にあたります。「トゥーランドット」は管弦楽作品の自由曲として高い人気を誇っていますが、全国金賞は2015年の朝霞第一中が最後、高校部門にいたっては2008年の東海大第四高まで遡ります。富商の金賞は1989年が最後で、北陸代表は2012年(金沢桜丘)を最後にここ10年は金賞が出ていません。久々の北陸代表による金賞を期待したいですね。これまで金賞7回、銀賞13回、銅賞4回を受賞しています。

    12
    関西 大阪府 近畿大学附属高等学校(指揮/小谷康夫) ※11年ぶり3回目

    3/宇宙の音楽 (P.スパーク)

    2012・2013年と連続出場した後、14年以降は支部大会で金賞は取るものの代表には届かずという悔しい時期が続きました。「宇宙の音楽」は2013年の全国出場以来11年ぶりの再演です。「宇宙の音楽」はもともとブラスバンド作品として発表され、後に吹奏楽版も発表され大阪市音楽団によって2005年に世界初演されました。今回、高校部門では3団体(松陽、近大付属、坂出)がこの作品を演奏しますので、各校のカラーにも注目です。これまで銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。

    13
    関西 大阪府 東海大学付属大阪仰星高等学校(指揮/藤本佳宏) ※4年連続5回目

    3/神話とモンスター 〜コンサートバンドのためのアウトレイジ〜(P.スパーク)

    「神話とモンスター」は2012年に英国グラスゴー・ウィンド・バンドの創立40周年記念の委嘱作品で、同年6月9日にグラスゴーのスコットランド王立音楽院で世界初演されました。「第1楽章:レルネーのヒュドラの死、第2楽章:カシオペアの自慢、第3楽章:オリオンとペガサスの飛行」とギリシャ神話のエピソードをモチーフとした作品で、全国大会初演となります。激戦支部関西の代表としてもそろそろ初の金賞が欲しいところです。これまで銀賞4回を受賞しています。

    14
    西関東 埼玉県 埼玉栄高等学校(指揮/金井良弘) ※4年連続32回目

    2/ミュージカル「ミス・サイゴン」より(C.M.シェーンベルク/宍倉晃)

    自由曲は2007年から続く宍倉アレンジ作品。今回の「ミス・サイゴン」は02年以来24年ぶり2回目の選曲ですが、前回とは異なる新アレンジとのことで非常に楽しみです。「ミス・サイゴン」はすっかり自由曲のレパートリーとしては広く演奏されるようになりましたが、全国大会で演奏されるのは2004年が最後であり、20年ぶりの登場となります。西関東大会では自由曲の配信がNGでしたが、全国大会も同様でしょうか? これまで金賞21回、銀賞9回、銅賞1回を受賞しています。

    15
    東関東 千葉県 柏市立柏高等学校(指揮/緑川裕) ※4年連続34回目

    1/交響詩「鯨と海」(阿部勇一)

    「黎明のエスキース(19年)」「交響詩ヌーナ(21年)」に続いて3回目の阿部作品。「鯨と海」はグラールウインドオーケストラの委嘱作品で2022年年6月の第41回定期演奏会にて初演されました。同年、グラールWOが自由曲として選曲しましたが、残念ながら全国大会代表を逃したため、今回の市立柏高と文教大学が全国大会初演となります。高校部門の大トリを金賞で締めくくれるでしょうか。これまで金賞19回、銀賞13回、銅賞1回を受賞しています。


    ※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。

     
     
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