第72回全日本吹奏楽コンクール
    令和6年10月26日(土)/札幌コンサートホールKitara
     
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     大学の部

    1
    中国 山口県 山口大学文化会吹奏楽部(指揮/松田和寛) ※2年ぶり11回目

    3/いにしえの時から(J.バン・デル・ロースト)

    2016年から4年連続代表、コロナ中止明けからは広島大と交互に代表を取り合っています。決して安泰ではない中国支部で良いライバル関係を築いている印象です。「いにしえ…」はもともとブラスバンド作品で、2010年に吹奏楽版が日本で世界初演された作品です。中国代表の金賞は唯一2003年(広島大)のみとなっています。これまで銀賞6回、銅賞4回を受賞しています。

    2
    東関東 神奈川県 神奈川大学吹奏楽部(指揮/甘粕宏和) ※4年連続51回目

    3/交響詩「ローマの祭り」より 十月祭、主顕祭(O.レスピーギ/甘粕宏和)

    51回は全部門通じて今大会最多出場。神大がまさかの「ローマの祭り」で驚きました。1986年以来38年ぶり2回目の選曲。86年のときはチルチェンセスと主顕祭でした。この作品は非常に多くの編曲が出ていますが、指揮の甘粕氏による版は全国大会初登場となります。これまで金賞33回、銀賞10回、銅賞1回を受賞しています。

    3
    東北 宮城県 東北福祉大学吹奏楽部(指揮/荒井富雄) ※4年連続15回目

    3/交響曲第4番ヘ短調より 第4楽章(P.I.チャイコフスキー/加養浩幸)

    かつては「八木澤氏委嘱作品」という印象の強かった同バンドですが、荒井氏が指揮者になってからは選曲路線が変わりました。ショスタコの革命(22年)、マーラーの巨人(23年)に続いて3年連続での交響曲。今年は管理人の世代にはたまらない「チャイコの4番」です。全国大会では2015年(札幌日大高)以来9年ぶり、大学部門では2012年(福岡工業大)以来12年ぶりと久しぶりの登場です。東北代表の金賞は96年(東北学院大)を最後に27年間出ていません。これまで銀賞10回、銅賞4回を受賞しています。

    4
    関西 大阪府 龍谷大学吹奏楽部(指揮/若林義人) ※4年連続25回目

    3/吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」より T.傲慢 V.魂の叫び(J.マッキー)

    アスファルトカクテル(22年)、レッドライン・タンゴ(23年)に続いて3年連続でのマッキー作品になります。「ワインダーク・シー」は古代ギリシャ神話《オデュッセイア》をテーマにした作品。米テキサス州のサラ&アーネスト・バトラー音楽院創立100周年記念委嘱作品として2014年に発表されました。2015年に名取交響吹によってコンクール自由曲として取り上げられ、同年の全国大会で金賞を受賞しました。今回、龍谷大・信州大が揃って大学部門での初ワインダークシーです。これまで金賞14回、銀賞10回を受賞しています。

    5
    北海道 函館地区 北海道教育大学函館校吹奏楽団(指揮/三笠裕也) ※4年連続29回目

    2/秘儀V 〈エクリプス〉(西村朗)

    秘儀シリーズは宗教的・神話的な作品が多く、秘教的で呪術的、幻想的な曲想に特徴があります。秘儀V〈エクリプス〉は、浜松聖星高による委嘱作品として2019年に発表されました。天体現象である「日蝕」をめぐる原始的な祭祀をテーマとしています。全国大会では2021年に浜松聖星高が初演しました。大学部門では初登場です。銀賞17回、銅賞11階を受賞しています。

    6
    関西 大阪府 立命館大学応援団吹奏楽部(指揮/金井信之) ※2年連続7回目

    3/ディヴェルティメント(O.ヴェースピ)

    2015年に京都から大阪へ所属連盟を変えコンクール参加し、昨年は大阪代表として全国大会初金賞を果たした立命館。しっかりと連続代表となりました。「ディヴェルティメント」は「プレリュード/メディテーション(瞑想)/プロセッション/ホーダウン」という4楽章構成で、ジャズと吹奏楽を融合した作品です。全国大会初演となります。これまで金賞1回、銀賞5回を受賞しています。

    7
    東京 東京都 創価大学パイオニア吹奏楽団(指揮/伊藤康英) ※4年連続10回目

    2/地球〜地上の平和〜 (伊藤康英)

    「地球」は伊藤氏の「木星のファンタジー」「火星のマーチ」と並ぶ《三部作「惑星」》の中の1曲になります。ロッキーマウンテン・ハイスクール・バンドによる委嘱作品であり、シェーンベルクの無伴奏合唱曲で使われたマイヤーの詩《Friede auf Erden》をもとにしているそうで、で2005年に伊藤氏自身の指揮で世界初演されました。コンクール自由曲としても今回が初登場、もちろん全国大会初演となります。金賞5回、銀賞4回を受賞しています。


    8
    北陸 富山県 富山大学吹奏楽団(指揮/建部知弘) ※4年連続14回目

    4/15分の名声 〜アンディ・ウォーホルのための音楽(清水大輔)

    「15分の名声」は2012年松戸市立松戸第四中学校委嘱作品。アメリカの芸術家「アンディ・ウォーホル」がインタビューで発した言葉 『未来には、誰でも15分間は世界的な有名人になれるだろう。』からインスピレーションを得て書かれた作品だそうです。自由曲としては2013年に登場していますが、全国大会では今回が初演です。これまで銀賞6回、銅賞7回を受賞しています。

    9
    西関東 埼玉県 文教大学吹奏楽部(指揮/佐川聖二) ※3年連続30回目

    3/交響詩「鯨と海」(阿部勇一)

    「鯨と海」はグラールウインドオーケストラの委嘱作品で2022年6月の第41回定期演奏会にて初演されました。同年、グラールWOが自由曲として選曲しましたが、残念ながら全国大会代表を逃したため、今回の市立柏高と文教大学が全国大会初演となります。出場30回を金賞で飾れるでしょうか。これまで金賞20回、銀賞9回を受賞しています。

    10
    九州 福岡県 日本経済大学吹奏楽部(指揮/柴田裕二) ※3年連続3回目

    2/フライング・ジュエルズ(J.M.デイヴィッド)

    「フライング・ジュエルズ」はアメリカ空軍音楽隊の指揮官兼指揮者であるドン・スコフィールド大佐による委嘱作品で2021年に世界初演されました。コンクール自由曲としては2023年に滋賀県の近江高が初めて取り上げました。今年は岡山の玉野WO(支部銀賞)と日本経済大が取り上げ、今回全国大会初演となります。全国大会でのディヴィッド作品としては「悪魔の聖書」に続いて2作目になりますね。これまで銀賞2回受賞しています。

    11
    九州 福岡県 福岡工業大学吹奏楽団(指揮/松井裕子) ※4年連続23回目

    2/フラターニティー(T.ドゥルルイエル)

    「フラターニティー」は1906年に起きた石炭採掘のクリエール炭鉱事故を題材にした作品で、元はブラスバンド向けの楽曲でした。2022年にノール=パ・ド・カレーの鉱業盆地のユネスコ世界遺産登録10周年を記念して吹奏楽版として発表されました。今年は福岡工業大学の他に、精華女子高、名取交響吹奏楽団も同曲を選曲しており、全国大会初演となります。指揮の松井氏は今年は同大学と西区市民吹の他に福工大附属城東高(支部金賞)を加えて3部門で指揮をされ2団体を全国に導きました。これまで金賞5回、銀賞16回、銅賞1回を受賞しています。

    12
    東海 長野県 信州大学吹奏楽団(指揮/荒井弘太) ※12年ぶり2回目

    3/吹奏楽のための交響詩「ワインダーク・シー」より(J.マッキー)

    「ワインダーク・シー」は古代ギリシャ神話《オデュッセイア》をテーマにした作品で全3楽章で構成され、演奏時間は30分を要する作品です。米テキサス州のサラ&アーネスト・バトラー音楽院創立100周年記念委嘱作品で2014年に発表されました。2015年に名取交響吹によってコンクール自由曲として取り上げられ、同年の全国大会で金賞を受賞しました。以降、全国で広く演奏されるようになります。大学部門では今回が初登場となります。これまで銅賞1回受賞しています

    13
    四国 徳島県 四国大学吹奏楽部(指揮/小川一彦) ※4年連続8回目

    1/交響曲第1番「アークエンジェルズ」より(F.チェザリーニ)

    アークエンジェルズはチェザリーニ自身初となる交響曲で2016年に発表されました。全楽章演奏すると30分を超える大曲で、各楽章には「1.ガブリエル 2.ラファエル 3.ミカエル 4.ウリエル」とアークエンジェル(大天使)の名前がつけられています。大学部門では初登場となりますね。同バンドの演奏は初出場からずっと聞いていますが、毎年確実にバンドの力が向上していると感じています。過去出場は全て銅賞ではありますが、今年はどうなるか非常に楽しみです。これまで銅賞8回を受賞しています

    14
    東海 静岡県 静岡大学吹奏楽団(指揮/三田村健) ※4年連続21回目

    1/ルイ・ブルジョアの讃美歌による変奏曲(C.T.スミス)

    ルイブルジョワはアメリカ海軍バンドとその指揮者ジョン・R・ブルジョワ隊長による委嘱作品で、1984年に世界初演されました。この変奏曲に使われている讃美歌というのは「詩編旧100番」として良く知られています。今年は同大学のOBバンドが全国大会に初出場を果たしました。三田村氏は現役・OBの両バンドを指揮されます。これまで銀賞16回、銅賞4回を受賞しています。

    15
    東京 東京都 東海大学吹奏楽研究会(指揮/福本信太郎) ※2年連続15回目

    3/交響詩「ローマの祭り」より チルチェンセス、主顕祭(O.レスピーギ/佐藤正人)

    「ローマの祭り」はオリジナル・邦人・アレンジの全てのジャンルを合わせた中での自由曲レパートリーとして演奏回数第1位を誇る鉄板曲です。これまで全部門に渡って数多く演奏されてきましたが、意外にも今年は大学部門だけに登場します。しかも今年は神奈川大学と東海大学の名門2校による同課題曲自由曲の対決に注目です。大学バンドで金賞を2ケタ回以上受賞しているのは、7団体(神奈川・近畿・文教・駒澤・中央・龍谷・関西学院)だけなのですが、王手のかかった東海大はどうでしょうか?これまで金賞9回、銀賞4回、銅賞1回を受賞しています。

    ※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。

     
     
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