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第73回全日本吹奏楽コンクール 令和7年10月19日(日)/宇都宮市文化会館 |
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高校・後半の部 |
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1 | 九州 熊本県 玉名女子高等学校(指揮/米田真一) ※5年連続16回目 |
| 3/サントス・デュモンの大空への夢(2024年版)(樽屋雅徳) | |
| 人類初の飛行成功したライト兄弟は有名ですが、同じ時代に初飛行に挑戦していたブラジル人の「サントス・デュモン」を題材にした作品です。本作品(2024年版)は玉名女子高の委嘱により加筆した改訂版になり、全国大会初演となります。昨年まで11大会連続金賞という驚異的な成績を残しています。これまで金賞11回、銅賞4回を受賞しています。 | |
2 | 四国 愛媛県 愛媛県立伊予高等学校(指揮/池田努) ※3年連続29回目 |
| 3/「GR」より シンフォニック・セレクション(天野正道) | |
| 29回の出場回数は今大会の高校部門では8番目。初の天野作品での出場です。GRは1992年から7年間にわたり制作されたオリジナルビデオアニメ「ジャイアントロボ」のサウンドトラックより、作曲者の天野氏自身が管弦楽作品として再構成・編曲を行ったものを、大規模吹奏楽編成へと書き改めたものです。四国代表は2013年から昨年までオール銅賞という結果に終わっています。この連続銅賞を断ち切れるでしょうか。これまで金賞1回、銀賞3回、銅賞24回を受賞しています。 | |
3 | 東関東 千葉県 習志野市立習志野高等学校(指揮/織戸弘和) ※5年連続38回目 |
| 3/スペイン奇想曲より(N.リムスキー=コルサコフ/石津谷治法) | |
| 1981年の初出場以来、5金・3金・3出休みを除いて一度も落とすことなく連続出場。「美爆音」という言葉まで作ってしまった超名門校です。自由曲は、82年(呪文とトッカータ)、84年(地底)の2回を除いて全て管弦楽編曲作品を選曲しており、スペイン奇想曲は2015年以来10年ぶり2回目の選曲です。自由曲レパートリーとしては70年代〜80年代に流行し、メジャーな部類に入っていますが、全国大会の高校部門では、これまで中村学園女子(81)、尼崎西(82)、習志野(2015)の3回しか登場していません(意外でした...)。これまで金賞26回、銀賞11回を受賞しています。 | |
4 | 北陸 富山県 富山県立富山商業高等学校(指揮/小西衛) ※3年連続35回目 |
| 2/竹取物語より(三善晃/天野正道) | |
| 「竹取物語」は原曲はバレエ音楽で、シンセサイザーやピアノ連弾、打楽器という編成のもの。全日本舞踊連合創立15周年記念公演のために作曲されました。天野正道氏が秋田南高のコンクール自由曲として吹奏楽版への編曲を行い、1994年の全国大会にて披露しています。出場35回を誇る富山商業ですが、長い歴史の中で自由曲で三善作品を取り上げるのは今回が初となります。(ちなみに課題曲では "深層の祭" や "クロス・バイ・マーチ" を選曲しています) 1989年を最後に金賞から遠ざかっています。これまで金賞7回、銀賞14回、銅賞4回を受賞しています。 | |
5 | 西関東 埼玉県 叡明高等学校(指揮/中畑裕太) ※初出場 |
| 3/交響曲第1番「悪魔の聖書」より(J.ディヴィッド) | |
| 10年以上に渡って埼玉御三家が代表独占してきた中、その一角を崩しての初代表となりました。野球部の甲子園初出場に続いての吹奏楽部の快挙は大いに沸いたことでしょう。指揮の中畑先生は中学部門(吉見中、青木中)で全国大会5回経験済みですね。「悪魔の聖書」は2019年に発表され、2021年に昭和音楽大学吹奏楽団(指揮・福本信太郎)によって日本初演されました。全4楽章(1:闇のあと -聖歌とオルガヌム-/2:世捨て人ヘルマン -シャコンヌ-/3:巨大な赤いドラゴン -トッカータ-/4:聖なる都市 -コラール-)から成り、全曲演奏すると約30分かかる大曲です。御三家に食い込んだ実力は初出場初金賞といけるでしょうか? | |
6 | 九州 長崎県 活水中学校・高等学校(指揮/杉町たまみ) ※5年連続7回目 |
| 3/ドラゴンの年(2017年版)(P.スパーク) | |
| 2019年からコロナ中止を挟んで6大会連続で代表です。激戦の九州支部を毎回突破してくる実力バンドではありますが、まだ金賞が出ていないですね。ドラゴンはブラスバンド作品として1984年に作曲され、1985年に吹奏楽版が完成します。2017年にシエナウインドオーケストラの委嘱により、打楽器・木管低音楽器・コントラバス等を加え、 現代の標準的な吹奏楽編成として発表されました。銀賞4回、銅賞2回を受賞しています。 | |
7 | 中国 岡山県 岡山学芸館高等学校(指揮/中川重則) ※5年連続22回目 |
| 3/序曲「春の猟犬」(A.リード) | |
| エルサレム讃歌(22)、アルメニアンダンス2(23)、オセロ(24)に続いて4年連続でのリード作品です。「春の猟犬」は百萬石WO(21)以来4年ぶりですが、高校部門においては野庭高(88)以来実に37年ぶりの登場です。この表題はイギリスの詩人スウィンバーンの詩の一節 《春の猟犬たちが冬の名残を踏むとき》 から取られています。80年代のコンクールで多く選曲された作品でもあり、オールドファンにとってもとても懐かしい選曲です。昨年まで7大会連続で金賞受賞中ですが、リード没後20年という節目の今年を金賞で飾れるでしょうか?これまで金賞10回、銀賞5回、銅賞6回を受賞しています。 | |
8 | 中国 岡山県 明誠学院高等学校(指揮/稲生健) ※5年連続15回目 |
| 3/幻想交響曲より 第5楽章「魔女の夜宴の夢」(H.ベルリオーズ/藤田玄播) | |
| 今年は日本テレビ「笑ってコラえて」の取材を受け、シルバーコレクターからの脱却を宣言されていました。個人的に非常に好きなサウンドのバンドの一つです。「幻想交響曲」はベルリオーズが1830年に作曲した初の交響曲。作者の失恋体験の告白を意図した標題音楽です。コンクールでは主に60〜80年代に人気を博した作品ですが、明誠にとっては2018年以来2回目の選曲です。これまで金賞1回、銀賞6回、銅賞2回を受賞しています。 | |
9 | 関西 大阪府 近畿大学附属高等学校(指揮/小谷康夫) ※2年連続4回目 |
| 4/ディヴェルティメント(O.ヴェースピ) | |
| ディヴェルティメントは、スイス・ウィンド・バンド連盟の委嘱作品で、<ザンクト・ガレン連邦音楽祭2011>のコンテスト課題曲でした。「プレリュード/メディテーション/プロセッション/ホーダウン」という全4楽章で構成され、ジャズ要素も取り込まれた作品です。自由曲としては2018年に初登場しましたが、昨年、立命館大によって全国大会初演されました。これまで銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。 | |
10 | 北海道 札幌地区 東海大学付属札幌高等学校(指揮/井田重芳) ※5年連続42回目 |
| 3/吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」(J.マッキー) | |
| 42回出場は名電高(47回)に次ぐ記録です。「ワイン・ダーク・シー」はテキサス大学バンド創立100周年記念の委嘱作品で、2014年5月、テキサス大学ウインドアンサンブルの世界一周ツアー<日本公演>によって披露されました。全3楽章で構成され、演奏時間は30分を要する作品です。これまで金賞25回、銀賞14回、銅賞2回を受賞しています。 | |
11 | 東海 愛知県 聖カタリナ学園光ヶ丘女子高等学校(指揮/日野謙太郎) ※5年連続23回目 |
| 3/ブラック・ゴールド(T.ドゥルルイエル) | |
| 「ブラック・ゴールド」はドイツ、ザールヴェリンゲンにあるハルモニー楽友協会の創立130周年を記念した委嘱作品です。ブラックゴールド(黒い金)とは石炭のことを言い、炭鉱産業で栄えたザールヴェリンゲンの歴史を讃える作品だそうです。全国大会初演となります。これまで金賞3回、銀賞15回、銅賞4回を受賞しています。 | |
12 | 東関東 千葉県 柏市立柏高等学校(指揮/緑川裕) ※5年連続35回目 |
| 3/月下に浮かぶひとすじの道標 〜3.11 超克の祈り〜(樽屋雅徳) | |
| 題名からも想像がつくように、東日本大震災を題材にした作品。「超克(ちょうこく)」とは困難を乗り越え、それに打ち勝つことを意味します。自由曲としての初登場は2011年(市立銚子高/ベルモンテWO、共に東関東大会銀賞) になりますが、2021年に加治中により全国大会初演されました。高校部門では今回が初登場となります。これまで金賞19回、銀賞14回、銅賞1回を受賞しています。 | |
13 | 東北 秋田県 秋田県立秋田南高等学校(指揮/奥山昇) ※3年ぶり33回目 |
| 1/管弦楽のための協奏曲(三善晃/天野正道) | |
| 名門バンド復活です。コロナ明けから竹取物語(21)・協奏曲(22)・連祷富士(23)・竹取物語2(24)と5年連続で三善作品を取り上げています。協奏曲はこれまで秋田南高・八戸北高・磐城高・湯本高・聖ウルスラ学院英智高と全て東北代表の高校バンドによる演奏であり、東北代表の代名詞とも言える作品かもしれません。前回22年の出場は朝イチで、しかもコロナ罹患で急遽本番に出られなくなった奏者もいて残念な結果になってしまいました。復活の今年は万全の状態で聞けることを期待しています。これまで金賞6回、銀賞17回、銅賞9回を受賞しています。 | |
14 | 東京 東京都 八王子学園八王子高等学校(指揮/恬恪W) ※2年連続7回目 |
| 3/ドラゴンの年(2017年版)(P.スパーク) | |
| 昨年は悲願の全国金賞を達成。日本テレビ「笑ってコラえて」でも取材され注目のバンドになりました。ドラゴンはブラスバンド作品として1984年に作曲され、1985年に吹奏楽版が完成します。2017年にシエナウインドオーケストラの委嘱により、打楽器・木管低音楽器・コントラバス等を加え、 現代の標準的な吹奏楽編成として発表されました。広く認知されコンクール自由曲レパートリーしてもメジャーになりましたね。八王子高の演奏は都大会を客席で聞かせていただきましたが、非常に完成度・感銘度の高い演奏で、全国でも期待できそうです。これまで金賞1回、銀賞4回、銅賞2回を受賞しています。 | |
15 | 関西 大阪府 東海大学付属大阪仰星高等学校(指揮/藤本佳宏) ※5年連続6回目 |
| 4/遥けし未来へ 〜The Unknown Journey〜(P.スパーク) | |
| 兵庫県の関西学院創立125周年と吹奏楽部創部60周年を記念して作曲されました。邦題の「遥けし未来へ」は関西学院院長グルーベル氏によって付けられました。関西学院大が2015年に自由曲として選曲しましたが、支部大会金賞で終わっています。今年、大阪仰星高により全国大会初演となります。関西代表の金賞はコロナ明けは大阪桐蔭のみ。高校部門のトリを初金賞で飾りたいところです。こまで銀賞5回受賞しています。 | |