|
第73回全日本吹奏楽コンクール 令和7年10月25日(土)/りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 |
|
![]() Back | |
大学の部 |
|
1 | 東京 東京都 明星大学学友会吹奏楽団(指揮/玉寄勝治) ※初出場 |
| 3/吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」より(J.マッキー) | |
| 長く代表が固定化していた東京支部から2005年(玉川大)以来20年ぶりの初出場バンドの登場です。2007年に玉寄氏が音楽監督に就任し、2013年からは都大会出場、2022年から連続金賞に続き悲願の全国出場を達成です。玉寄氏は羽村第一中を指導されて数多く全国出場経験があります。「ワインダーク・シー」はテキサス大学バンド創立100周年記念の委嘱作品。全3楽章で構成され、演奏時間は30分を要する作品です。初出場・初金賞なるか期待です。 | |
2 | 四国 徳島県 四国大学吹奏楽部(指揮/小川一彦) ※5年連続9回目 |
| 3/黎明のエスキース(阿部勇一) | |
| 2016年の初出場から連続出場。「黎明のエスキース」は2017年の大津シンフォニックバンドによる委嘱作品です。「黎明」とは「夜明け」、「エスキース」は絵画などを制作するための着想や構想、構図などを描きとめた下書きのことを言います。作者の阿部氏は 《2017年は大政奉還から150年である。無我夢中で描かれた渾身のエスキースを先人への敬意を込めて表現したい》 と語っています。これまで銅賞8回受賞しています。 | |
3 | 東海 静岡県 静岡大学吹奏楽団(指揮/三田村健) ※5年連続22回目 |
| 3/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より 夜明け、全員の踊り(M.ラヴェル/小野寺真) | |
| 今年はラヴェル生誕150年。ダフニスはほぼ毎年登場する自由曲の定番曲ですが、今年は全部門通じても静岡大1団体のみです。静岡大は2013年にもダフニスで全国出場していますが、このときは銀賞でした。大学部門での金賞は2009年の駒澤大を最後に出ていません。昨年、悲願の初金賞に続く2回目の金賞となるか期待です。これまで金賞1回、銀賞16回、銅賞4回を受賞しています。 | |
4 | 東海 岐阜県 中部学院大学吹奏楽部(指揮/加藤寛人) ※初出場 |
| 3/交響曲第1番「アークエンジェルズ」より(F.チェザリーニ) | |
| すでに東海支部大会では常連バンドであり、何回も金賞受賞していました。あと一歩の状況が続いていましたが、ついに悲願の全国初出場を決めました。アークエンジェルズはチェザリーニ自身初となる交響曲で2016年に発表されました。全楽章演奏すると30分を超える大曲で、各楽章には「1.ガブリエル 2.ラファエル 3.ミカエル 4.ウリエル」とアークエンジェル(大天使)の表題がつけられています。 | |
5 | 東京 東京都 東海大学吹奏楽研究会(指揮/福本信太郎) ※3年連続16回目 |
| 1/スペイン奇想曲より(N.リムスキー・コルサコフ/石津谷治法) | |
| 予選・都大会を客席で聞きましたが、圧倒的な技術とサウンドで他団体に比べて頭1つ抜けた演奏でした。全国大会でも期待です。さてスペイン奇想曲は70年代〜80年代では中高の全国大会でもよく演奏された作品ですが、大学部門では秋田大(1984年)が唯一の演奏です。今回実に41年ぶりの登場となります。福本氏が指揮となって昨年まで12回出場している中で金賞10回という驚異的な成績を残しています。これまで金賞10回、銀賞4回、銅賞1回を受賞しています。 | |
6 | 東関東 神奈川県 神奈川大学吹奏楽部(指揮/甘粕宏和) ※5年連続52回目 |
|
4/バレエ・サクラ(神聖なるバレエ)より ファンファーレと典礼の音楽、バレエ団の入場、パ・ドゥ・ドゥ、全員の踊り(D.ホルジンガー) |
|
| 52回出場はNTT中国(54回)に次ぐ出場回数。金賞33回はブリヂストン(38回)、ヤマハ(36回)に次ぐ3番目成績です。自由曲は「春になって…」で有名なホルジンガー作品。バレエ・サクラがコンクールに初登場したのは意外に古く30年前の1995年で埼玉・千葉の県大会でした。30年後の今年、ようやく全国大会初演となります。昨年の雪辱を果たして金賞返り咲きできるでしょうか? これまで金賞33回、銀賞11回、銅賞1回を受賞しています。 | |
7 | 関西 大阪府 立命館大学応援団吹奏楽部(指揮/金井信之) ※3年連続8回目 |
| 3/アウディヴィ・メディア・ノクテ(O.ヴェースピ) | |
| 「アウディヴィ〜」はラテン語で 《我は聴きぬ、真夜中に》 という意味。2011年ヨーロピアン・ブラスバンド・チャンピオンシップでの課題曲として発表され、2013年吹奏楽版が発表されました。2017年に精華女子高と名取交響吹が全国大会初演をして以来の登場です。今回は立命館大・東北福祉大・安城ブラスの3団体が取り上げました。ヴェースピはスイス生まれの作曲家で、自由曲として初登場したのは2007年(祝祭の印象)なのですが、全国大会に登場したのは《アウディヴィ・メディア・ノクテ》と《ディヴェルティメント》の2作品だけです。これまで金賞2回、銀賞5回を受賞しています。 | |
8 | 北陸 富山県 富山大学吹奏楽団(指揮/建部知弘) ※5年連続15回目 |
| 3/氷結の花 〜吹奏楽のための (中橋愛生) | |
| 2017年から8大会連続出場。「氷結の花」はヤマハ吹奏楽団による委嘱作品であり、2011年に同楽団の第45回定期演奏会で初演され、同年の全国大会でも披露されました。実に14年ぶりの登場となります。2022年に片倉高の委嘱により改訂版が発表されています。残念ながら北陸代表からはまだ一度も金賞が出ていません。これまで銀賞6回、銅賞8回を受賞しています。 | |
9 | 九州 福岡県 福岡工業大学吹奏楽団(指揮/松井裕子) ※5年連続24回目 |
| 4/ピース、ピースと鳥たちは歌う(伊藤康英) | |
| 「ピース〜」は創価大学パイオニア吹奏楽団の委嘱作品で2019年に全国大会初登場した作品。パブロ・カザルスの「鳥の歌」に啓発を受けて作曲された作品です。福工大の金賞は2017年が最後となっており、以降九州代表から金賞は出ていません。松井氏指揮による初金賞もそろそろ欲しいところですね。これまで金賞5回、銀賞17回、銅賞1回を受賞しています。 | |
10 | 関西 京都府 龍谷大学吹奏楽部(指揮/若林義人) ※5年連続26回目 |
| 2/付喪神(J.マッキー) | |
| 「つくもがみ」と読み2024年シエナ・ウインドオーケストラの委嘱作品です。付喪神とは長い年月を経て使い古された道具や器物に宿るとされる精霊や神、またはそれらが化けた妖怪・精霊のことをいいますが、外国人作曲家が日本古来のものを題材に曲を書くのは珍しいですね。今回が全国大会初演となります。龍谷大は、アスファルトカクテル(2022)、レッドラインタンゴ(2023)、ワインダーク・シー(2024)に続き4年連続でマッキー作品となります。昨年まで5大会連続金賞です。これまで金賞15回、銀賞10回を受賞しています。 | |
11 | 西関東 埼玉県 文教大学吹奏楽部(指揮/佐川聖二) ※4年連続31回目 |
| 3/天岩戸は時の迷宮(石毛里佳) | |
| 自由曲は文教大学による委嘱作品。今年7月の同大学のサマーコンサートで初演されたばかりで、全国大会初演となります。天岩戸は日本神話の天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、弟の須佐之男命(すさのおのみこと)の乱暴に怒って隠れたとされる岩の洞窟です。大栗裕の「吹奏楽のための神話」を思い出しますね。西関東大会はライブ配信で聞きましたが、とても壮大な世界観の作品でした。今回ライブで聞けるのは非常に楽しみです。これまで金賞21回、銀賞9回を受賞しています。 | |
12 | 九州 福岡県 日本経済大学吹奏楽部(指揮/柴田裕二) ※4年連続4回目 |
| 3/Always the Way Remains(長生淳) | |
| 初出場からの連続出場。「Always〜」は日立市民吹奏楽団の楽団創立50周年記念委嘱作品で2024年5月の同楽団第40回定期演奏会で初演されました。同年、日立市民吹は自由曲として取り上げ支部大会で銀賞受賞しています。今年は日本経済大、宇都宮中央高、長岡高の3団体が選曲しており、日本経済大が全国大会初演をすることになりました。これまで銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。 | |
13 | 中国 広島県 広島大学吹奏楽団(指揮/中村駿斗) ※2年ぶり15回目 |
| 1/永劫の翼 〜ジョン・フレミングの法則 (八木澤教司) | |
| 大学部門の多くの支部では比較的代表が固定化している中、中国支部では広島大と山口大がしのぎを削っている状況であり、ここ数年代表が毎年入れ替わっています。また各大学の指揮者は著名なバンドディレクターが多い中、唯一広大は学生指揮であることも注目したいですね。「永劫の翼」は愛工大名電高による委嘱作品で、全国大会では名電(2015)、小平第三中(2018)の2回のみ登場。大学部門では今回が初です。これまで金賞1回、銀賞3回、銅賞9回を受賞しています | |
14 | 北海道 函館地区 北海道教育大学函館校吹奏楽団(指揮/三笠裕也) ※5年連続30回目 |
| 1/地水火風空 〜5つの打楽器群とウインドオーケストラのための〜(阿部勇一) | |
| 記念すべき30回目の出場。地水火風空(ちすいかふうくう)は川崎市立橘高の委嘱作品で、昨年コンクールに初登場しました。タイトルは古くからインドにおいてあらゆる世界を構成する主要な要素と考えられた五元素(五大)のことで、副題にある「5つの打楽器群」がそれぞれ五大を表現するのだそうです。視覚的にも面白そうな作品で非常に楽しみです。これまで銀賞17回、銅賞12回を受賞しています。 | |
15 | 東北 宮城県 東北福祉大学吹奏楽部(指揮/荒井富雄) ※5年連続16回目 |
| 3/アウディヴィ・メディア・ノクテ(O.ヴェースピ) | |
| 2022年(ショスタコーヴィチ)、2023年(マーラー)、2024年(チャイコフスキー)と管弦楽作品が続いた後、選曲ジャンルが180度変わりましたね。「アウディヴィ〜」は2011年ヨーロピアン・ブラスバンド・チャンピオンシップでの課題曲作品で20分近い大曲です。2013年に吹奏楽版が発表されました。2017年に精華女子高と名取交響吹が全国大会初演をして以来の登場です。今回は立命館大・東北福祉大・安城ブラスの3団体が取り上げました。これまで銀賞10回、銅賞5回を受賞しています。 | |