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第73回全日本吹奏楽コンクール 令和7年10月18日(土)/宇都宮市文化会館 |
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中学生・前半の部 |
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1 | 東京 東京都 中央区立日本橋中学校(指揮/上野和久) ※6年ぶり2回目 |
| 3/ブリュッセル・レクイエム(B.アッペルモント) | |
| 自由曲は2016年3月にブリュッセルで発生した爆破テロ事件での悲劇を模しています。4つの部分から構成され途切れなく連続で演奏され、ノーカットで16分ほどかかるグレード6の難曲です。大編成向けの作品ですが、日本橋中は38名という編成で見事代表獲得しました。朝一番の出場はハンデにはなりますが、全日本大会幕開けの演奏を頑張っていただきたいです。これまで銀賞1回を受賞しています。 | |
2 | 中国 山口県 桑の華ウインドアンサンブル(指揮/山本航也)※初出場 |
| 1/無辜の祈り(樽屋雅徳) | |
| 防府市の桑山中学校・華陽中学校・華西中学校の3校による合同バンドで、中国支部から初の代表となります。無辜は「むこ」と読みますが、「罪が無いこと」または「罪が無い者」を意味するそうです。東日本大震災の2年半後、東北を訪れた作者が現地の人々から聞いた話からの印象や復興への思いを込めて作曲されました。昨年、門司学園中が全国初演で朝イチ金賞を受賞したのも記憶に新しいところです。 | |
3 | 中国 岡山県 総社市立総社東中学校(指揮/塩津純)※31年ぶり9回目 |
| 3/バッハの名による幻想曲とフーガ(F.リスト/田村文生) | |
| 実に31年ぶりの全国復活。「総社東」という名前は吹奏楽オールドファンにはたまらない響きですね。自由曲はタイトル通りBACH(バッハ)の実音によるBACH動機がどんどん変容する楽曲で、元々は鍵盤曲です。2005年の北海道教育大学函館校吹奏楽団の委嘱編曲作品。2007年に光ヶ丘女子高が全国大会初演、その後広く演奏されるようになりました。全国大会では2018年(山口大)以来7年ぶりですが、意外にも中学部門では今回が初登場となります。これまで金賞2回、銀賞5回、銅賞1回を受賞しています。 | |
4 | 西関東 埼玉県 さいたま市立土屋中学校(指揮/浅井加奈子) ※4年連続4回目 |
| 3/歌劇「アンドレア・シェニエ」より(U.ジョルダーノ/宍倉晃) | |
| 昨年から西関東の代表枠が1つ減りましたが、しっかりと連続出場を保持。「アンドレア・シェニエ」は全4幕のオペラで1896年3月ミラノ・スカラ座で初演されました。フランス革命前後の実在の詩人アンドレア・シェニエの半生を描いた作品です。埼玉栄高が2015年に全国大会初演しました。中学部門では2016(朝霞第一中)以来9年ぶりの登場です。これまで金賞2回、銀賞1回を受賞しています。 | |
5 | 関西 大阪府 大阪市立梅香中学校(指揮/呉龍寿) ※初出場 |
| 1/プロミシング・スカイ(R.W.スミス) | |
| 昨年から関西代表枠が4つになりましたが、大阪市立の中学が同時に2団体代表になるのは史上初です。梅香中は大阪・関西万博会場のある此花区にあります。かつては地区大会止まりでしたが、2018年に呉先生が赴任した年に初の府大会(銀賞)、2年目で関西大会初出場金賞、今年悲願の初代表を射止めました。自由曲は和訳すると「期待する空」。米海兵隊軍楽隊の委嘱作品でグレード5の大曲です。2005年にニューオリンズを襲ったハリケーン 《カトリーナ》による猛威と被害、そして復興を目指す人々の希望が描かれた作品です。 | |
6 | 北陸 福井県 鯖江市中央中学校(指揮/田島真澄)※2年ぶり5回目 |
| 3/ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲(Z.コダーイ/森田一浩) | |
| 「くじゃく」はオランダのアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団創立50周年記念に委嘱作品であり、主題と16の変奏、終曲で構成されています。全曲演奏すると30分近くにもなる大曲です。土気中を指導していた加養先生の依頼により森田氏の吹奏楽編曲版が出来上がりました。93年に土気中と野庭高が揃って全国大会初演し両方とも金賞を受賞しました。それ以降爆発的に流行し、90年代後半から非常に多くの団体が選曲し、97年には7団体が演奏するほどでした。これまで銀賞1回、銅賞3回を受賞しています。 | |
7 | 東海 愛知県 日進市立日進西中学校(指揮/後藤新治) ※2年連続8回目 |
| 1/組曲「道化師」より プロローグ、道化師のギャロップ、叙情的小シーン、エピローグ(D.カバレフスキー/鈴木英史) | |
| 「道化師」はカバレフスキーが作曲した全10曲からなる管弦楽組曲です。特に第2曲の「道化師のギャロップ」は運動会などで流される曲としても有名ですね。2004年(生駒中) 以来21年ぶりの登場です。2005〜2017年の間、東海代表からは必ず1校は金賞が出ていましたが、2018年以降は出ていません。そろそろ金賞が出てほしいところですね。これまで金賞2回、銀賞4回、銅賞1回を受賞しています。 | |
8 | 東北 秋田県 秋田市立山王中学校(指揮/木内輝) ※10年ぶり35回目 |
| 3/フラターニティー(T.ドゥルルイエル) | |
| 名門・山王中、10年ぶりに復活です。指揮の木内輝先生は、山王中初代顧問である木内博氏の孫(つまり木内恒氏のご子息)であり、3代に渡って山王中で全国大会出場するという偉業となります。フラターニティーは「友愛」という意味の言葉です。1906年に起きた石炭採掘の大事故であるクリエール炭鉱事故を題材にした作品で、元はブラスバンド向けの楽曲でしたが、2022年に吹奏楽版として発表されました。中学部門では初演となります。これまで金賞17回、銀賞11回、銅賞1回を受賞しています。 | |
9 | 東海 三重県 四日市市立内部中学校(指揮/國木俊之) ※21年ぶり2回目 |
| 4/歌劇「トゥーランドット」より(G.プッチーニ/國木俊之) | |
| 21年ぶりの代表復活。関係者の皆様の喜びもひとしおでしょう。トゥーランドットはプッチーニのオペラとして最も著名な作品であり自由曲レパートリーとして定着しています。今年の全国大会は全部門通じて内部中が唯一演奏します。國木先生が内部中に赴任されてからトスカ(2022)、トゥーランドット(2023)をご自身で編曲され、支部大会金賞を受賞、今回2回目の選曲で見事代表を勝ち取りました。これまで銅賞1回を受賞しています。 | |
10 | 四国 徳島県 徳島市国府中学校(指揮/福田久博) ※2年ぶり10回目 |
| 1/宇宙の音楽(P.スパーク) | |
| 出場回数を二桁に乗せました。「宇宙の音楽」は2004年のヨーロッパ・ブラスバンド・チャンピオンシップの自由選択曲として作曲されました。吹奏楽版は2005年に大阪市音楽団(現Osaka Shion WO) が世界初演を行いました。グレード6の難曲であり中学生にとっては大変な楽曲です。全国大会では高校部門で多く演奏されていますが、今年は鎌田中と徳島国府中の2校が演奏します。四国代表は昨年まで8大会連続でオール銅賞が続いていますが、この流れを断ち切ることができるでしょうか。これまで金賞1回、銀賞1回、銅賞7回を受賞しています。 | |
11 | 九州 福岡県 福岡市立姪浜中学校(指揮/松田さや香) ※2年ぶり6回目 |
| 4/ラ・メール 〜クロード・ドビュッシーのレミニサンス(三澤慶) | |
| 昨年の雪辱を果たしての代表返り咲きですね。「ラ・メール」は2024年の東京隆生吹奏楽団の委嘱作品。「レミニサンス」とは<回想・追想、思い出>といった意味の言葉ですが、タイトルのごとくドビュッシーの「海」を彷彿させる作品です。昨年の隆生の初演を機に、今年は各支部大会で7団体が取り上げ、唯一姪浜中が全国出場を決めました。これまで金賞1回、銀賞3回、銅賞1回を受賞しています。 | |
12 | 北海道 旭川市立永山南中学校(指揮/山口清司) ※5年連続14回目 |
| 2/神の恵みを受けて(W.F.マクベス) | |
| 今年は日本テレビの「笑ってコラえて!」の取材も入り注目のバンドですね。「神の恵みを受けて」は1974年に発表されました。旧約聖書「レツ王記」を題材にしており、連続する2つの楽章から成ります。全国大会では市立川口高(1980年)以来実に45年ぶりの登場で、オールドファンには涙がでるほど懐かしい選曲です。これまで金賞5回、銀賞7回、銅賞1回を受賞しています。 | |
13 | 東関東 千葉県 松戸市立小金中学校(指揮/渡辺秀文) ※2年ぶり6回目 |
| 3/シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」(福島弘和) | |
| 渡辺先生は昨年まで同市旭町中を指導されており県大会止まりでしたが、今年小金中1年目でいきなりの全国出場を決めました。「祈りの鐘」は2010年の春日部共栄高の委嘱作品。以来、自由曲レパートリーとして多くのバンドが取り上げてきていますが、全国大会で金賞受賞したのは春日部共栄高、愛工大名電高、酒井根中の3団体のみです。これまで金賞1回、銀賞4回を受賞しています。 | |
14 | 関西 兵庫県 加古川市立中部学校・浜の宮中学校(指揮/中原淳子) ※2年連続2回目 |
| 3/キリストの復活 〜ゲツセマネの祈り〜(樽屋雅徳) | |
| 合同バンドで2年連続出場ですね。自由曲「キリストの復活」は、キリストが十字架刑に処せられる前夜、オリーブ山の麓にあるゲツセマネの園で行った「祈り」が題材となった作品で2013年に発表されました。2022年に中部中が単独出場のときの自由曲でもあり、その時は初の金賞を受賞しています。これまで銀賞1回を受賞しています。 | |
15 | 九州 福岡県 福岡県立門司学園中学校(指揮/武田邦彦) ※5年連続5回目 |
| 3/マードックからの最後の手紙(2021年版)(樽屋雅徳) | |
| 初出場からの連続出場。すっかり九州支部の顔となりました。「マードック」とは有名な沈没船タイタニック号の1等航海士であり、最後まで乗客の救出にあたっていた実在の乗組員です。彼は船とともに大西洋に沈み39歳でその命を終えました。2009年に初版発表、2021年に玉名女子高の委嘱により加筆改訂され、同年のコンクールにて初演されました。今回で4年連続での樽屋作品。昨年は「無辜の祈り」で初金賞(しかも朝イチ)に輝きましたが、連続金賞といけるでしょうか?これまで金賞1回、銀賞3回を受賞しています。 | |